肩甲骨とは

肩甲骨は、「肩」を形成する骨の一つです。
背中の上部の位置にあって、左右に一つずつあります。
大きさは手のひらくらいある大きな骨で逆三角形に似た形をしています。 

女性の肩甲骨

肩甲骨の役割と機能

肩甲骨の最大の役割は、腕を動かすことです。
腕は、そのまま上げてもほとんど肩と水平ぐらいの高さまでしか上げることはできません。
それ以上に上げる場合は、肩甲骨を上げていく必要があります。
肩関節は2段階の動きで、腕を上げていきます。
まず1段階目で腕を水平ぐらいまで上げて、2段階目で肩甲骨を動かすことによって腕を上げていきます。 

肩甲骨は退化している

現代では身体をあまり動かさないような生活スタイルになってきました。
その中でも特に肩甲骨は、日常生活においてそれほど動かす必要がなくなってきています。

二足歩行になった人類は、それ以前の四足歩行とか木にぶら下がって暮らしていた時期に比べれば、当然、身体の使い方は違ってきています。
極端な話になりますが、四足歩行の時は両腕を前足として使っていました。
走ったりするのも四本足なので、今よりもずっと早かったはずです。
けれども、二足歩行に進化したために、前足を歩いたり走ったりするためには使わなくなりました。
そのために肩甲骨は、それほどの動きをしなくてもよくなりました。
さらに、現代ではパソコンやスマホを扱うだけで色々なことが出来るようになったので、肩甲骨を動かす必要が全くなくなったのです。

肩甲骨は浮いている

皆さんは、腕が何処に繋がっているか知っていますか?
背骨に直接繋がっていると思っている人も多いようです。
それは間違いです。
腕は、肩甲骨に繋がって、肩甲骨は鎖骨に、鎖骨は胸骨に、胸骨は肋骨に、そして肋骨は背骨に。
このようにして腕は肩甲骨を通して体幹の背骨に繋がっています。

また、肩甲骨には他の骨と連結を行う関節がありますが、大きな関節が3つあります。 
①肩甲骨と鎖骨を結ぶ「肩鎖関節」
②肩甲骨と上腕骨を結ぶ「肩甲上腕関節」
③肩甲骨と胸郭(肋骨)を結ぶ「肩甲胸郭関節」
この中でも③は肩甲骨が背中の肋骨に乗っているだけで連結はしていません。
浮いているような感じです。
なので、非常に自由に動くことが出来ます。
けれども、自由に動けることが逆に不安定になります。

僧帽筋と広背筋との癒着

腕は上腕骨で肩甲骨につながっており、体幹からの力はこの肩甲骨を通って手先まで伝わっていきます。
肩甲骨が固まったりすると、十分な機能を果たさないと、力が手先に伝わらないので、肩から先の腕の力しか使えないことになります。 

肩甲骨は上腕骨と鎖骨の二点に関節があるだけなので、本来はかなり自由に動ける骨です。
けれども、大人になるに従い、動かなくなってきます。
それは肩甲骨が背中面の肋骨に癒着してくるからです。
肩甲骨周辺の筋肉(僧坊筋、広背筋など)が硬くこわばって、くっつき合ってしまって肩甲骨の動きの自由を奪ってしまいます。 

肩甲骨を十分機能させるためには、この硬いこわばりを柔軟にし、またくっつき合っている筋を解きほぐさなければなりません。
しかし、長い時間をかけてこの状態になっているので元に戻すことは容易ではありません。

肩甲骨の位置がずれる

肩甲骨は背中の肋骨の上で浮いているような状態です。
それを僧帽筋や広背筋で覆って押さえています。
例えば長時間のデスクワークなどで前かがみの悪い姿勢が続くと、肩甲骨が身体の内側に、肩が内側に入るようにどんどん背中が丸くなって首は下に下がってきます。
この状態で、覆っている僧帽筋や広背筋などの筋肉が肩甲骨に癒着するので、猫背の悪い姿勢のままになってしまいます。

そうなってくると首の痛みや肩こり、目の疲れといった症状が当然出てきます。
骨格が歪んで姿勢が悪くなると胸郭部分が狭くなるため呼吸が浅くなり、ネガティブ思考になりやすいなど、自律神経系のシステムの不調により精神面にも直結してきます。
さらに酷い場合は首や腕にしびれがでたり頭痛が発生したり。
放っておくと四十肩五十肩になるケースも考えられます。 

肩甲骨を本来あるべき場所に戻して、動きやすくすることは非常に大切な事です。

 

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