人間の身体の構造は、約200個の骨で成り立っています。

 

それらの骨と骨の間にあるのが関節です。

その関節をまたいで繋いでいるのが筋肉です。

筋肉が伸縮したり、進展することにより身体が動くことが出来ます。

その関節ですが。

2つの骨がむき出しになってそのまま擦れてしまうと、お互いゴリゴリと削れてしまいます。

そこで、骨どおしが接する部分の表面には関節軟骨が張り付いています。

これは、関節がスムーズに動くようにするためのものです。

骨付きのチキンの唐揚げなどを食べた時に、骨の先端に白くて柔らかい軟骨が有るのを見たことがあると思います。

関節には、それを補強するための靭帯がついています。

靭帯は伸縮性がほとんどない強靭な筋で、骨どおしを繋いで、またズレたり外れたするのを防ぎます。

また、関節全体は関節包と言う袋に包まれています。

関節包の内側の滑膜からは、関節の動きを滑らかにする潤滑油の働きをする潤液が分泌されています。

膝の関節

人の身体の中で一番激しい動きに対応しているのが膝の関節です。

体重を支えたうえで、走ったり、飛び跳ねたりの過酷な動きを支えています。

その膝の中には、半月板というクッション材が入っています。

半月板は、半月かCの字のような形をしている繊維性の軟骨で、二つが脛骨の上に向かいあっています。

そして、その上に大腿骨が乗っています。

このように、過酷な運動に耐える膝の関節ですが。

激しい運動により半月板が損傷してしまったり。

本来伸縮性のない靭帯が事故などで伸びてしまったり。

また、加齢などで潤液が酸くなくなってしまったりと。

トラブルが発生しやすく、痛みなどを抱えて悩んでおられる方が多い関節です。

過度な運動は避けて適度な運動をするようにして、

またできるだけ負担をかけないように体重をコントロールしていくことも重要です。

背骨の関節

 

背骨の骨は脊柱と言います。

7個の首の骨、12個の背中の骨、5個の腰の骨。

それに仙骨、尾骨などが繋がっています。

このようにたくさんの脊柱骨で構成されていて、

さらに、上下の脊柱骨の間に椎間板があります。

この椎間板は、中心のゲル状の髄核の回りを線維輪が取り囲んだものです。

身体を曲げると。曲げた部分の椎間板の一方がつぶされ、その反対側が厚くなることによって、

曲げたり伸ばしたり捻ったりといったしなやかな動きが可能となります。

この椎間板も半月板と同様に損傷したりすり減ってきたりします。

また、椎間板に強い力が加わったりすると、髄核が本来の位置から飛び出してしまったりすることがあります。

これが椎間板ヘルニアと言われるもので、飛び出した髄核が脊髄神経を圧迫して痺れや痛みを発生させます。

四十肩、五十肩

 

中高年の起きやすい、四十肩や五十肩ですが。

急に、肩に痛みが走るようになったり、腕が上がらなくなったりすることがあります。

たいていは片側の肩に発生して、ベッドに入って寝る時などに痛みが増して眠れなくなることもあります。

原因は様々ですが、肩の関節包が硬くなることも一因として考えられます。

患部を温めたりしてゆっくりと動かしたりすることで緩和する場合もあります。